もすけブログ

ここ最近。
何度か、ノンケの友達とお酒を飲む機会があった。
やはりエロ話は盛り上がるもので。
あのＡＶがどうの、あの女優がどうのと。
自分にとっては寒気のするような話題が浮かんでは消えた。
それはまぁどうでもよかった。
脳内で、話の内容をゲイＤＶＤに変換すれば良いだけの事。
本命の人(以下Ｍ)がその場に居て、嬉々としてそういう話をしていたらきっとできないけど。
ここ最近の飲み会にＭは居なかったのでなんとかなった。

けどね。

「彼女作らんの？」
「まだ童貞？」
「彼女居ない歴何年？」
「そのままで良いの？」

みたいに問われるのはしんどかった。
ゲイである事を隠してる俺が悪いんだけどさ……。
その場で俺の全てを話してしまおうかと思った。

「あんなぁ。俺はゲイでお前等みたいに簡単におちゃらけて恋愛なんてできねぇんだ馬鹿。浮かれてんじゃねぇぞ」

って行って、場の雰囲気を凍らせて帰宅してしまえたらよかった。

実際は「彼女居た事無いし、別に要らんし、童貞だよ」って言って笑って見せた。
全部真実、一応(笑)
彼女なんて死んでも要らない。
彼氏は猛烈に欲しい(笑)

友達と遊ぶのは楽しいけど。
凹む事も多いやなぁ……。

以前は大嫌いだった、子供っていう存在を見て。
最近はなんだか可愛いなって思う。
それは多分自分がもう子供じゃなくて。
当時の輝きを失くしてしまったからで。
その純粋さにただ、惹かれているんだろうと思う。

子供は素直だから、余計な詮索がいらなくて。
凄く楽。
昔から、どんな大人と関わっていても、なんだか信用できなくて。
本音ばかりを探しては溜め息をついていたように思う。
ちょっと前までは、そんな自分がなんだか格好良いようにも思えていて。
だけど今はもう、ちょっと疲れたんだろうか。
子供と居る方が、なんだか楽しかったりする。

それは先日の事。仕事先での話。
幼稚園児くらいの男の子が一生懸命にお母さんのお手伝いをしていて。
それをみていた自分が、隣で働くパートのおばさんに
「子供って可愛いっスね」
と言うと
「もすけ君も子供作れば良いのよぉ♪」
だって。
こういうやり取りはもう慣れたものだったから、
「それができたらやってますよ♪」
と軽くあしらった。ノンケが使っても、なんら違和感のない言葉だろうと思う。

俺は多分絶対、自分と直結の遺伝子を持った子供を拝めない。
少なくとも、大好きな人と自分との子供をこの世に誕生させる事はできない。
それがなんか……どうしようもなく寂しい。
俺はまだ好きな人と手を繋いだ事もないから。
その壁に直面したわけじゃないけれど。
だけど、遥か遠くから見てもその壁は大き過ぎて。
マジでびびっちゃうよ。

大好きなあの子に子供ができたら。
俺はどんな気持ちになるのかな。
なんとなく想像はできるけど。
実際どうなんだろうかな。
なんだか楽しみなような、怖いような。

ただ一つ分かってる事。

もしその時あの子に
「もすけさんも早く子供つくったら良いですよ♪」
なんて言われたら。

俺はきっと何も言えないな、ってこと。

泣くよ。絶対。悔しくて、悲しくて、虚しくて、寂しくて、怖くて、たまらなくて。

でもそれは、その時もまだ、あの子が好きだったら――の話。
……早く違う人好きにならんかなぁ……俺。

デートっていうのを、凄くしてみたい。俺は今まで誰とも付き合ったことは無いから、勿論デートなんてした事もなくて。すげぇ楽しそうなんだ。朝から晩まで。ずっと好きな人と一緒なんて。何その夢物語。人間って、そんな幸せを味わえる生き物だったの？っていう。ノンケの人達は、当たり前のようにそういうことしてるんだよなぁって思うと、なんか虚しい。

とりあえず、車でも電車でも自転車でも良いや。一緒に居られるならなんだって良い(笑)買い物とか、映画とか。公園とかでも良いなぁ。何日も前から蓄えた、他愛も無い話をしながら。……それだけで良いんだ。本当はキスとかエッチな事とか。沢山したいけど。一緒に暮らしたり、ペアの指輪を買ったり。夜中にお腹を空かせて、近くのコンビニに手を繋いで買い物に行ったり。

……けどそんなにわがままいったら、なんか駄目になりそうで。手をつなげたら幸せだなぁ。体温を感じたい。

いつからこんなに卑屈になったんだろうか。
昔の俺はもう少しガキ大将気質だった気がする。
「うるせぇ！俺について来い！！」みたいな。
けど最近じゃ、なんか駄目で。
自分がゲイだって気付いてからだろうな。
自信がなくなって、周りが怖くなって。
必死でノンケの仮面を作った。
知りたくもない、女の子の下ネタだって覚えた。
……けどやっぱり、嘘は吐きたくなかったから。
女が好きだ何て言った事はないし。
おっぱいだって「小さい方が良い」とは言ってるけど、
「好き」とは言った事無い。
ささやかな抵抗。
ノンケの仮面への。

いつまでこうやっていくんだろう。
３０まで？４０まで？
いつまで俺は劣等感を抱えて生きていくんだろう。
最近はそれが凄く怖い。
歳をとって、ヨボヨボになって。
俺の隣には、誰が居るんだろう。

……すげぇ怖い。

あの子の隣には、よぼよぼのお婆さんがいるのかな。
よぼよぼの俺じゃ、やっぱり嫌だよな……。

神様。やっぱ一回で良いからあの子とエッチがしたいです(笑)

今日。自分の好きな人に「おっぱい」について熱く語られた。
なんだろう。
男として、自分もおっぱいについて熱く語れたら良かったのだけど。
リアルタイムに傷付いていく心を隠す事でいっぱいいっぱいだった。

顔を埋めたいんだって、おっぱいに。
そんな話をされたら、いやな想像をせざるを得ないじゃないか。

でも、自分がもっと強かったら、逞しい胸板の人を想像して
「あ～、俺もそれ分かるわ」
ぐらい言えてたのに。
嘘付いて、話に乗っかるぐらいできただろうに。

まだまだ弱いなぁ……俺。


なんだか人肌恋しい季節。
がっつり抱き合えたらどんなに幸せだろうか。
彼氏欲しいなぁ……。