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もすけブログ

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「お気の毒ですが冒険の書1は消えました」の文字を見た時と同じような感覚

4月の27日に、幼馴染みの鈴木君が死んだ。
5月の1日は通夜があって、それに出てきた。

鈴木君は僕にブランコのこぎ方を教えてくれたし、
僕が絵を「上手くなりたい」と思うに至ったきっかけがこの鈴木君だった。

いつか鈴木君に絵を見せて「もっちゃん(俺)絵上手くなったね」って言ってもらうのが、実は密かな楽しみで。だって小学生の時も中学生の時も、鈴木君は馬鹿みたいに絵が上手くて、それに引き換え俺なんて失笑もんの絵しか掛けなくて、悔しくてたまらなかったんです。

ふざけやがって。
俺の夢の一つが一生叶わなくなったんですけどー!!

でもまぁそれは百歩譲って良いとして。
実は俺という存在が鈴木君にとってどうだったのかを、
俺は知らない。
彼は俺にとって雲の上の御仁だったから。
もしかしたら毛ほども意識されて無かったかな……。
幼馴染みは幼馴染みだけど、そこに俺ならではの付加価値がついていなくちゃ嫌だなぁ。
よくよく考えたら、クラブも部活もかぶってないや。
高校も別だし頻繁に会っていた訳ではないし。
彼の価値観や夢や理想や痛みを知らない。

だからか。
鈴木君の事を思い出そうとすると、
どうしても小学校の事ばかりが浮かぶ。

鈴木君が「美味しいよ」と言ったスーパーマリオの「ヨッシーの卵型」のチョコを、ヨーカドーの地下で母さんにねだって買ってもらった事や。

彼が四コマ漫画を描いて自由時間に見せてくれば、俺も触発されて鉛筆と自由帳を取り出すんだけど、どうしても鈴木君みたいに上手に描けなかった事。

俺の家に鈴木君が来た時は、近所の松本君に腕をかみつかれて大変だった事や。

当時太っていた鈴木君が5年生の夏休みで激ヤセして学年全員が「何があったし!!」とざわついた事や。

お風呂で倒れて「母さんにチンコ見られた」と嘆いていた事。

小学校の思い出なんてどれも糞だと思ってたんだけど。
鈴木君絡みの思い出はどれも糞じゃねーな、って事に気付いた。


あー、ちくしょうなんだよ。
死なれたら追いつけないじゃんか……。


うーん。
だけど
それでもどうしてか涙がでないんだ。
悲しいかと言われたら、なんだか良く分からなくて。
実感が湧かないのかな、とも思ったけど。
彼が居ないという事実はしっかりと理解してるし。
もう会えないんだなと思っても胸の奥がチクリとするだけで。

僕の隣で声を出してなく友人がなんだか羨ましくて。
俺が死ねばよかったのになぁ、なんて思ったりした。
彼は人気者だったし、誰からも信頼される人物だったから。

そして結局死因が分からない。
もしかして、だからかもしれない。
感情移入ができないんだ。
もし事故死だったら、その情景を想像して悲しくなったろうし。
もし病死だったら、その苦しみを想像して切なくなったろうし。

俺ってば嫌な人間だ。
幼馴染みが死んでも涙一つ流せないなんて。
ヒルルクが死んだときはそりゃーもう盛大に泣いたというのに。

だけど。
鈴木君の事は一生忘れない。
鈴木君の為とかそういう事じゃなくて。
忘れたくても忘れないでしょ。
アルツハイマーとかに掛からない限りは。

| 日記 | 06:29 | comments:5 | trackbacks:0 | TOP↑

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