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もすけブログ

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アガペー

夕闇に溶けるリコーダーの音。
子供たちは楽しげで、その向こう側で浮浪者の老人がくしゃみをした。
その様子を尻目に、自転車を走らせながら、ため息を付く。

警察に呼び止められた夜。
「最近自転車の盗難が多くて、手当り次第声をかけているんです」
「ああ、そうですか」
なんてやり取りをしている横を自転車で通り過ぎる高校生。
手当り次第声をかけるというのに、どうして24時を過ぎて出歩いてる高校生に優先的に声をかけないんですか?
という質問は、正直なところどうでも良かったから発言しないでおいた。
その警官がほんのりと肉付きが良かったからなのかもしれないけれど、それもきっと、どうでもいい話。

この世の中に、どうでもいいことってどれくらいあるんだろう。
たぶん、ほとんどすべてのことが、どうでもいいんだと思う。
少なくとも、僕にとっては。
ニュースで流れる悲報も、道端の弾き語りも、大好きな人が話す未来の話も。
何もかも、どうでもいいってのが本音で。

じゃあ、何がどうでもよくないのかと言われたら。
それはもう、自分のことだけなんだろうな。
結局、そこにいきつくんだよ。
誰かの為に死ぬなんて、きっと無理だ、今の俺には、多分絶対。

次の休みの日、既婚者のKさんと、野球観戦に行くことになった。
「チケットをもらったけど、奥さんが仕事で行けないから」と、俺を誘ってくれたみたい。
最初は断ったんだ。そもそも、野球……というか、スポーツ観戦自体に興味がないし、正直一緒に行っても楽しめないと思ったから。
でも、「じゃあ、親父でも誘うかなぁ……」と、少し寂し気な表情で言われると、口が勝手に「やっぱり行きます」と言っていて。

この決断は、どっちだろうか。
Kさんの為?自分の為?

これも結局、自分の為なんだ。

誘いを断ったのは自分が野球に興味がないからで。
やっぱりOKしたのは、Kさんにとって都合のいい人間でありたかったからで。

俺がする選択は、全部自分の為。
それが嫌だった時期もあったけど、でも、今はもう、それで良いやと思ってる。

「誰かの為に」なんて、そんな聖人君子みたいなこと。
俺みたいなやつには到底無理な話。

むしろ、しっくりくるよ。
これが本当の俺。

偽善者をなじったりする人がいるけど。
偽善者やるのも、結構大変だから、あんまりいじめないであげて欲しいなと思う。
ただ、行動の伴わない偽善者さんはおもっくそいじめてあげていいと思う。

っていうのも、どうでもいいことだよなぁ……。

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