【雑記】母
母さんが癌になった。
たぶん。
僕のことを、心から愛してくれた、たった一人の人。
「癌だったよ!ガーン。」
なんて、おちゃらけたメールを送ってきて。
僕は、その事実が心細くて。
「なんだよそれ(笑)」
って送って、心細さを隠そうとしたけど。
でも、たぶんきっと、一番心細いのは、母さんだ。
そばに居てあげられないのが、なんでこんなに、辛いんだろう。
僕が。
母さんの絵を最後に書いたのは、小学3年生の頃で。
図工の授業で、母の日に向けて描いた絵で。
朝ごはんに、卵焼きを作ってくれている母さんと。
それを、楽しみに待っている、僕と。
馬鹿みたいに下手くそで、色も、汚くて。
でも、それを、その下手くそな絵を、ずっと、飾ってくれてた。
僕が。
どんな道を選んだとしても。
「お前が選んだ道なら」
といって、応援してくれた。
本当は、就職して、地に足つけて、生きてほしいんだろうと思う。
本当は、僕の子供に会いたいんだと思う。
本当は――
母さんの写真を見ると。
いつも、1人だった。
なんでもっと。
もっと、一緒に写真を撮らなかったんだろう。
僕はいつも、自分のことばっか考えてて。
写真が嫌いだからってだけで、母さんの横に立たなかった。
いつも、写真を撮る側に回って。
母さんはまだ生きてるし。
癌も、治せるかもしれないし。
まだ、たぶんまだ。
いろんな事をしてあげられるんだと思う。
昨日は母さんの誕生日だったのに。
母さんを祝うのは、少し落ち着くまで延期した。
その選択も、良かったのかどうか、不安でしょうがない。
母さんは。
今、幸せかな。
それだけが、どうしようもなく、気がかりで。
夫婦の仲が悪いのも。
姉弟の仲が悪いのも。
もっと、もっと、なんとかできたんじゃないかって。
僕の、想い一つで。
もっと、もっと…。
今、僕にできること。
考えなくちゃな…。
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