もすけブログ

７月に。
どうやらＭは少しの間、地元に帰って来ていたようだった。
その情報は、Ｍが帰ってくる少し前から知っていて。
だけど、自分から「帰ってくるんだって？」とメールをする事はできなくて。

そして。

そのままＭはまた、鳥取へ戻って行った。



Ｍのお母さんはピアノの先生で。
Ｍの家はピアノ教室をやっていて。
Ｍの妹も当然のように、ピアノを勉強していて。

その発表会があったらしい。
妹の演奏をビデオにおさめる為に帰ってきた。
……と、共通の知り合いは言っていたけど。
直接Ｍから聞いた訳じゃないから、信じようにも信じられなくて。
その共通の知り合いのパートさんと、その娘さんも、同じピアノの発表会に参加していて。
Ｍとは、その時に会ったらしかった。

そのパートさんと、一緒に仕事に入った時に、何気なく
「Ｍっていつ、向こうに戻るんですかね？」
と聞くと
「明日戻るって言ってたよ」
と教えてくれた。
続けて「バイトの後会いに行ってみれば？」
と言われたのだけれど、僕は「え～……いいですよ。」と渋い顔をして見せた。


実に分かり易い。
何の連絡もない事がただ、面白くなかったのだ。
すごく、ダサい……。



それから一週間後。
再びそのパートさんとシフトがかぶり。
「結局Ｍちゃんにあったの？」
と聞かれ「会ってませんよ(笑)」と答えると
「何でよ～(笑)　あ、でもお盆休みにまた帰ってくるみたいなこと言ってたから、その時は遊んであげなよ」
と言われた。
僕はまた、渋い顔で「え～……」と答えた。

遊んであげる……なんて。
とんでもない。
むしろ、遊んで欲しいくらいなのに。



Ｍには、正直もう、一生会えなくたって構わない。
それぐらいの距離感がある。
だけど、実際会える距離に来られると、会いたくて、会いたくて、たまらなくなる。
蔑ろにされるのが怖くて、だけど、自分から「構ってくれ」と意思表示をする事もできなくて、ただ、苛々して。
そうやって、無駄に時間を過ごしてしまう。


Ｍは、僕の事を、どう思っているのかな。
便利な先輩とでも、おもっているかな。
それとも、めんどくせー奴と、思っているのかな。


どうであれ。
僕はもう、Ｍに会いたくないなって、そんな風に、考えてしまうんだよ。

……友達なのにね。
ゲイにさえ産まれてなければ、Ｍとはもっと、友達らしい友達になれたのかな。
それとも、Ｍになんか見向きもせず、ただの知り合いとして、別れられたのかな。

凄く、どうでもいいや(笑)
もう寝なきゃ。
おやすみなさい。