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手を繋ぎたいだけの愛

大好きなあの子と、手を繋いで歩きました。
面白くも無い世間話で馬鹿みたいに笑いながら。
共通の話題や、少しずつ分かっていくあの子の気持ちが嬉しかったのです。


だけどそれは夢でした。
よくありがちな、大好きな人が出てくる夢でした。
夢の中で僕は幸せでした。
手を繋いで大好きな町を歩きました。
ただそれだけの夢でした。
ただそれだけの夢でしたが、確かにそれは僕にとって最大級の幸せでした。


人は何故恋をするのでしょう。
こんなにも胸を痛めて、人を想う事に何か意味があるのでしょうか?
自分なりに終わらせたはずでした。
気持ちを押さえ込んで、殺したつもりだったのに。
今更になって膨れ上がって、痛みを伴いながら確実に膨張を続けるその気持ちに、
果たしてどれ程の価値があるのでしょうか。


ある人が言っていました。
「人間は愛を知ることの無い生き物だ」と。
それが本当なのだとしたら、僕はどうしたら良いのでしょうか。
そんなものに振り回されて、心を動かされて。
馬鹿みたいではありませんか。
毎日毎日あの子の幸せばかりを願って。
とても滑稽で、愚かしくて、無様じゃありませんか。


誰よりもあの子を好きだ、という事には不思議なくらい自信があるのに。
だけど、自分が好かれているという事にはこれっぽっちの自信もなくて。

そんな僕がいつだったか、気持ちを伝えようと意気込んだ夜も。
結局くだらないおしゃべりの延長で終わってしまいました。
大好きな笑顔を見るたびに、気持ちがしり込みをするのです。
僕の気持ちを伝えたら、目の前の笑顔が僕に向けられうことが無くなってしまうのではないかと心配なのです。
大切で綺麗な思い出が全部、醜く汚れて消え去ってしまうのではないかと怖いのです。


僕の恋というのは思い返せば期待と絶望の繰り返しでした。
(もしかしてお互い同じ気持ちなんじゃないか)
そんな幻想に何度も何度も心を引き裂かれました。

だけどその度に前に進めた気がしました。
諦観や反発心もあったでしょう。
原動力が何であれ、僕は恰好付けマンの気質なので、弱い自分ばかりを見せ続けるのが嫌だったのです。
強がって、立ち直ったふりをして、気丈に振舞う事をしました。
その時はそんな自分に満足なのですが、しばらくするとまた、気持ちが弱っていくのです。
誰の為に意地を張って、強い自分を演じているのか分からなくなって。
自分が惨めでたまらなくなるのです。


気付けばそれらは全て、独り相撲なのです。


人は何故恋をするのでしょう。
どんなに考えても、その答えが出ないのです。

| 日記 | 05:20 | comments:4 | trackbacks:0 | TOP↑

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