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理想と現実と僕と彼

この数ヶ月。いろんな思いが僕の中に渦巻いて。
安穏と過ごしてきた自分には、今の生活がなんだか辛くて、早く慣れられたらいいなと思いながら、日々を生きていて。

一週間くらい前。
僕は退職願を会社に提出しようかと思う段階まで落ち込んだ。
仕事からの帰り道、ひとりでに涙が流れた時に、ああ、俺ってのは今、結構追い込まれてるなと思った。

いろんな人が励ましてくれた。こんな僕の、情けない相談を聞いてくれた。
その時間を無駄にしないために、頑張ろうと思った。
正直言うと、何を頑張ればいいのかもわからなくなっていたから。
でも、頑張ることを止めたらいけないと思ったから。
せめて向上心をなくさないように、そう言い聞かせた。
今がどんなに駄目駄目な俺でも、1年、2年、3年と前を向き続ければ。
きっと誰かが認めてくれるだろうなと思う。
わからないけど、そうだったらいいなと思って頑張ることにした。

そんなこんなで、家に帰宅しても頭の中は仕事のことでいっぱいで。
休みの日だってずっと仕事の事を考えている。


そんなある日。
Mからの着信があった。
「もしも~し」
携帯越しに聞くMの声はいつもより甘えた声色で。
「どうしたお前、いつもよりだいぶ可愛い声出して」
というと
「いやですねぇ、僕はいつも可愛いじゃないですか」
なんて言うから、
「ばかじゃねぇの」
と笑ってみせた。

話を聞くと、今週の土曜日時間ありますか?ということだった。
たまたま土曜は休みだった。
仕事のことが気がかりだったけれど。
久しぶりにMと二人きりで出かけられるチャンスだったから。
「いいで」と返事をした。

ゲイの友人が出来てから新宿という町をよく利用するようになった僕にとって。
新宿にMと一緒に訪れるというのは、なんだかちょっと変な感じで。
ずっと。思い描いていたことだったりしたから。
映画館までの道のりが、ただそれだけで幸せだった。

立て続けに2本映画を見て、新宿3丁目の駅から地元へ帰る電車に乗り込んで。
発車までの待ち時間で、突然Mが俺の胸元を人差し指でつついてきて。
それは、以前から俺とMの間で流行ってる乳首当てゲームというやつで。
「おいおい、場所が場所なんだから勘違いされるでwww」
というと、笑うでもなく沈黙が続いて。

その間がなんだか、無性に怖くて。

もしかしたらMはこっち寄りの人間なのかもしれないと思う瞬間が、今でもたまにある。
そんなこと、あるあわけないと思いつつ、でもやっぱり、そうだったらいいのにと願ってしまう。
今日だって、何度手を繋ぎたいと思っただろう。
癲癇の気があるMの手が震えだした時、どれだけ守ってやりたいと思っただろう。

Mが
「今度親知らずを抜くんですけど、凄い怖いですよ。抜きたくないですよ」
というから
「ええやん、看護婦さんに手握っといてもらえば(笑)」
というと
「いやいや、おっぱいぐらい揉ませてもらわないと耐えられません」
だって。

以前ほど、こういう発言に傷ついたりはしないけど。
でもやっぱり、ああそうなのかと思う。ただ、漠然と喪失感を味わう。
そもそも勝手にMの何かを手に入れた気になっていた俺が滑稽なだけなのだけれど。
世界中の誰よりも、俺がMの手を握りたいと思っているのに。
たぶん、俺よりもあとにMを好きになった、俺以外の誰かが、Mの手を握って、Mを守っていくんだろうと思ったら。
何度思ったかしらないけど、やっぱりどうしても、悔しくなってしまうよ。

帰り道の電車に揺られながら。
つり革一個分の距離感でMと話した。
ヒゲぐらい剃ってこいよとか、Mちょっと老けたなとか思いながら、いろんな話をした。
今日見た映画の話、仕事の話、Mが通ってる学校の話、Mが無駄に格好付けマンだという話。

地元の駅が近づくにつれて、少しずつ寂しくなった。
あの時Mも、同じ気持ちだったのなら良いな。
ずっとずっと、一緒にられたら。
そう思わずにはいられなかったよ。
友達なのにごめんね。
気持ち悪くてごめんね。

そんなこんなで。
今日は職場から肉体的にも精神的にも離れることができた一日だった。
これからもう少し、明日の準備をするのだけれど。
とりあえず、時間が時間だから、寝坊だけはしないようにしないと。

ちょっとだけ気持ちがざわついているけれど。
気持ちを入れ替えて、明日から頑張ろう。

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