もすけブログ

　生きてると実感するのはいつも、楽しい事が終わった後。だから、生きていると実感するというよりは「生きていた」と実感をする。泣いたり笑ったりなんて、一人でいたら絶対にしないよ。誰かの何かを思うから、感情は大きく揺さぶられて、痛かったり、温かかったりするんだね。小さい頃僕が必要以上に涙を流さなかったのは、悲しみを知らなかったからなんだって気付いた。それが「強いって事」なんだと思って、凄く偉ぶってたんだけど、今にして思えば笑っちゃうくらいに子供で少し恥ずかしくなったりする。まぁ、子供の頃の話だから、笑って貰えたらと思うよ。

　ところで今、諸事情によりこの数年間の事を振り返っていたんだけど、普段「あの頃に戻りたい」なんて思わない俺が柄にも無く「あ～……ちょっとで良いから戻りたい」なんて思っている訳で。……え？日頃から思ってるだろって？それがね、本当に思わないんだよ。高校生ぐらいの時は思ってたけどね。今はちゃんと前を向いていると思う。

　それでね、戻りたいっていっても別に「やり直したい」とか、そういう事じゃないんだ。丸々同じ体験を、もう一度したい。それが贅沢ならもうちょっと妥協して、当時のＶＴＲを見たい。カラオケがあまり好きじゃなかった俺も今じゃすっかり人並みにカラオケが好きだし、温かい家庭を歪んだ視点からしか見れなかった俺も今じゃ心から「大切にして欲しい」と思えるんだ。

　あの頃の俺は確かに生きていたんだって、今心から感じていて、だからかどうか知らないけど、猛烈に悲しいような、生きていたくない様な、今にも泣き出してしまいそうな。素直に言えば寂しいんだな(笑)うん。凄く良くしてくれた先輩も、大好きなアイツも居なくなった今、バイト先に向かう楽しみが殆ど無くなったといっても良い。俺にとって一番の先輩と、一番の後輩が殆ど同時期にいなくなるって何だろうね。試練か。試練なのか。

　それとは関係ないのですが、ワンピースの、ヒルルクの桜の回は、何度見ても泣けます。産まれてからずっと仲間はずれだったチョッパー。その気持ちが痛いくらいに分かるから、チョッパーがヒルルクにしてもらった事の喜びは身に染みて感じます。

　ノンケにとっちゃ、バケモノみたいなもんだから、ゲイなんて。ノンケの、同性愛者に対する気持ち。「気持ち悪い」「生きてる意味あんの？」「親不孝者」。俺たちの事、何も知らないのによく言ってくれるよ。ここまで育ててくれた母さんに、心から愛する嫁さんや孫の姿を見せてあげられない俺の気持ちが、分かるのかよ。生きてる意味なんて、考えなかった日は無いよ。毎日苦しくて、悲しくて、虚しくて。それでも笑ってなきゃ本当に生きてる意味がなくなっちゃうから頑張ってんだよ。こんなに苦しいのに、何故報われないの。

　自分異常苦しい人なんて、腐るほど居る。命すらまともに与えられなかった生命。呼吸をする力を持たない赤ん坊。飢餓に苦しむ暑い国の人々。その人達の事を考えたら、俺の悩みや痛みなんて、本当にちっぽけに思えるけど、だけどそれでもやっぱりこれはこれで俺の痛みなんだ。俺が感じて、俺が苦しんでる、大事なものなんだ。

　いつかこんな想いを誇れるようになれたら良い。



　母方のお爺ちゃんの具合が芳しくないので、明日田舎に行ってきます。正直、お爺ちゃんとの思い出ってあんまりないから、心配なのは母さんだったりする。母さんにとっては爺ちゃんは父さんで。本当に良くしてもらっていたみたいだから。気丈に振舞ってはいるけど、爺ちゃんの事心配なんだろうなぁ……。

　おやすみなさい。