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もすけブログ

ゲイイラストを中心に活動するもすけの本拠地。

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たいせつなこと

生きていると、辛い事や苦しい事ばかりが目に付いて。
顔では笑ってても、内心死人のように横たわってる自分がいる。
力なく開いた目蓋から覗く、真っ黒な瞳はただ虚を見つめて。

「生きるってなんですか?」

そんな事をうわ言みたいに呟く自分がいる。


アシュリー・ヘギという少女。
彼女の事を知ったのは数年前。
アシュリーに密着したドキュメント番組。

今日、彼女の最新のドキュメント番組が放送されて。
彼女は少なからず僕に生きる事の意味を見せてくれた。
はっきりとはまだ、それが何かは分からないけど。
だけど全てに目を背けていたあの頃より僕は確かに生きている。

通常の10倍の速度で歳をとる奇病「プロジェリア」。
アシュリーはその奇病を患いながら産声をあげた。
言葉が悪いけど、彼女の容姿はとても異質なもので。
それを含めて、彼女が背負った運命はあまりにも残酷で。
やりきれなくて涙が零れた。

アシュリーに光は見えただろうか。
この世界はせめて優しい世界だっただろうか。

幼稚園児ほどの小さな身体にはあまりにも不釣合いな荷物。
どれ程の痛みが彼女を蝕んだんだろう。

プロジェリア患者の平均寿命を越え。
プロジェリア患者史上最高齢でその生を終えた少女。
17年という年月で彼女は何を思い、何に絶望し、何を夢見たんだろう。

アシュリーと言葉を交わしてみたいと思った。
それはもうかなわない事だけど。
仮に話せたとしても、言葉なんて通じやしないだろうけど。
それでも彼女が背負ったものの重さを。
ほんの少しでも感じられるのなら。
アシュリーとの接触にはきっと、計り知れないほどの意味や価値があるんだろうと思った。

「生きてるだけで幸せ」

でもまだそんな風には思えない自分。

それでもアシュリーの17年を思えば。
自分の生に誇りを持ちたいって思うし、持てる様に頑張ろうって思う。

「生きるってなんですか?」

アシュリーなら、何て答えたのかな?

| 日記 | 00:04 | comments:5 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

彼女のドキュメンタリーは毎回欠かさず観てた俺としては
後ろ向きに考える暇があったら、前に進む方向を考えた方がいいなって思えた。時々忘れちゃうんだけど。でも、心の片隅にでもそう思うようにしてる。
17年で終わる人生でも、80年で終わる人生でも、どう生きるか・内容だと思う。彼女の言葉で印象的なモノの一つに、「人の役に立てる事をしたい」と言っていた。
彼女の境遇に「可哀そう」とは思わない。だってそれが彼女の運命・人生なのだから。そう思った時点で、どこか、上から目線になってるように思えてね。彼女はその病気を選んでなった訳ではないのだから。

| u4gvn3 | 2009/05/03 08:15 | URL |

たぶん似ている

>>U4さん

今回の記事を書くにあたって「この文章は彼女を見下してるようにうつってないか」っていうのが、一番の懸念でした。「自分は彼女よりはまだ――」って、そんな風にうつってやしないかって。

正直な話をしてしまうと、もしかしたら心のどこかではそう思っているのかもしれません。……思ってるんだろうと思います。

自分はゲイという境遇に産まれて。長い間「不幸だ」「恵まれない」って思い続けてきました。世間の理不尽な風当たりに絶望してました。

その中で「こんな俺でも誰かの役に立ちたい」っていう風に思う事が、だけど何度もありました。それっていうのは、友達が自分に優しくしてくれた時や、大好きな人の事を考えていた時です。「見下されても良い。もし、自分のゲイという性質や境遇を見下して、それで彼や彼女等に元気が出るなら、自分はそれでも構わない」って思う瞬間が何度もありました。そういった事で自分の痛みが役に立つなら本望だ――なんて。

アシュリーの生きた時間はただそれだけで尊敬の対象です、少なくとも、自分にとっては。自分があの境遇に陥って、果たして彼女の様に振舞えるかといったら……想像し得る限り無理に思えます。

「人生って文句を言うほど悪いものじゃない」

と彼女が言えるようになるまでに、どれだけ葛藤があったのかを考えると、たまりません。もしかすると葛藤なんて何も無かったのかもしれませんが、自分が想像するとどうしても、その葛藤の末の言葉に思えて仕方が無いです。

同性愛。多くの人にとって、忌み嫌われる存在として自分の生は存在すると思っていました。

プロジェリア。彼女の生もまた同じなんだって。だけど、そうじゃなくて。あの番組で見る限りでは、彼女は沢山の人に愛されていたように思います。

愛される事ができる。

その可能性は自分にとって希望でした。

そんな希望を与えてくれた彼女に僕は感謝をしています。
同じように痛みを持って産れたのに力強く生きた彼女の命を尊敬しています。

……って、途中からU4さんへのコメントじゃなくて、日記の続きみたいになっちゃってますけど(笑)

同じモノ……今回で言うとアシュリーのドキュメント番組を通じて、こういう話――意見交換をできるって、凄く嬉しいです♪とりあえげている題材が凄くデリケートで、少し間違うと大変な事になってしまいそうなんですけど……だからこそ、気をつけながら言葉を紡ぎますし、本音も出てきますし。

長文乱文ですが。失礼します!

| もすけ | 2009/05/03 10:22 | URL |

以前、僕もそのドキュメンタリーを見たことがあったと思います。
アシュリーさんももすけ君がそのように気持ちを切り替えられるようになったことは、直接は届かなくても、人って自分の知らないところで影響しあって生きてるのだと思います。
誰しも自分の存在について考えたり時には深く考え込みすぎてしまいながら、誰しも生き続けてるんだと思いますよ。

それは、とても大切なことで、
あまり人の事は言えませんが、もすけ君はまだまだ若いから色々経験して、見聞を広めて器を大きくしていってくださいね~。(自分にも言い聞かせてるつもりです^^。)

| DASS | 2009/05/03 12:02 | URL | ≫ EDIT

ドキュメンタリーは見てないですがニュースとかでアシュリーさんのことは知ってます。
アシュリーさんの憧れで同じ境遇で先に天国に行ってしまったジュン君とは天国できっと会えたことだろうなと思ってます。

もっくんはROCK'A'TRENCHってバンドしってるかな?
最近は「メイちゃんの執事」の主題歌My SunShineで有名になってきてるけれど
その1つ前に出したシングルのEvery Sunday Afternoonという曲は
アシュリーさんのことを唄ってます。良かったら聞いてみてください


ニコ動
ttp://www.nicovideo.jp/watch/sm6457441
NME
ttp://www.nme.com/video/id/N6G4tWUWQFc/search/rocka

(NMEのほうが高画質、ニコ動は低画質だけどコメントで歌詞付いてます)

| こー | 2009/05/03 18:36 | URL | ≫ EDIT

RE:DASSさん、こー君

>>DASSさん

本当そうですよね。自分の意識や思いが届いてない場所でも、自分が何かに影響を及ぼしたりしていたり。それが良い影響なら最高です。

鋭い……何故分かられちゃったんだろう。自分本当に見聞が狭い男なんです(笑)世捨て人の名は伊達じゃあないみたいです。

>>こー君

あ~……あの男の子。覚えてるよ。
あの子が逝ってしまったところの番組は見逃してしまったんだけど。
だけど、2人で仲良くしているところは見ていたから。
その話を聞いて胸が痛くてたまらなかったです。

ROCK'A'TRENCHってバンドは知らないや(笑)
けど、アシュリーの事を歌った曲と言われたら興味が沸かないわけがない!!

……だけど、今日は疲労困憊過ぎて聴く力が残っていないから、後日聴くね(爆)すまぬ、本当にすまぬの……。

| もすけ | 2009/05/04 03:58 | URL |















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