さようなら
噛んだ唇に血が滲む。
痛みを痛いと言わない美学。
１日経っても訪れない空腹。
今日は何曜だっけ。
僕は君の味方で君は僕の味方。
勇気１つで世界を旅する。
浪漫飛行とは程遠いネオン旅行。
白黒の世界で灯る明かりは何色か。
ああそうだ。
ここはたぶん世界の果て。
誰も彼もが笑顔の通り。
一人だけ重苦しい足取りの君。
夕暮れた街が切り取るのは何。
忘れてしまおう。
忘れてしまおう。
ヒエログリフみたいな心。
内側から見れば容易い公式。
痛みを痛いと言わせる度量。
渇望するのは絶対的な闇。
ここはたぶん世界の果て。
２つの瞼で街を切り取る。
そこにいるのは僕と僕。
「窮屈なぐらいがちょうどいいよ」と。
柔らかい笑顔で泣いてた。
惨めでも虚しくても君がいれば僕は。
噛んだ唇に血が滲む。
白黒の世界ですら血は朱く。
寂しさ１つで夢を描く。
最後に一個だけ伝えるとしたらそれはたぶん。
さようなら。
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